古い町

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自分の一年の終わりの日。

疲労と寒さで体調が芳しくないけれど。

唄った方が心に優しい気がして、何となく路上に出るべきだと思った。



誕生日を控えて。

今日はこの歳で最後の夜。なかなか色々あった一年だった。

明日からの一年は、今年よりもっと色々あるだろう。







だからこそ。

この歳で最後の夜だから唄いに出よう。パッとそう思って。

外は寒いし体調も良くない。明日も早朝から忙しい。文字通り寝る間を惜しんでの路上唄者活動だ。



やめる理由はたくさんある。別に誰かが待っている訳ではないし。

けれど自分が何となくやろうと思った事には、大抵意味があるものだ。



思いつき、生きてりゃそれも、伊達じゃない。







やめる理由。

やめて獲られるメリット。

それがいくつあっても、自分がやろうと思った事はやる。

これからの二〜三年くらいは、きっとそういう事が大切になってくる。そんな気がする。



そんな事を考えながら。

少し着込んでギターケースを抱え、久々に古町に向けて車を走らせる。窓の外は雪混じりの雨。

天候が悪いと新道では唄えない。冬場の路上唄者活動は古巣の古町七番町になるかな。







七番町は相変わらず再開発の真っ最中。街自体がギブスに縛られている様な感じ。金曜日だが、人通りはそれ程でもない。

折りたたみのイスに座り、チューニングをし、ゆっくり唄い始める。久々の古町。久々な感覚。



調子は良くないが。道端芸であれ芸は芸だ。ギリギリ合格点を維持出来る様、曲や唄い方を選び、集中して唄う。

1時間程でやめるつもりが。結構切れ目無く足を止めて聴きによってくれる人がいて、気が付けば日付変更線手前。



良い夜だった。良い一歳だった。







しかし。

いくつになっても、相変わらず唄っているな。町も人も、変わってゆくのに。








本日の逸曲・雨の秘密




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